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2006年12月28日(木) 15時59分

派遣準大手シモムラの事業許可取り消しへ 労基法に違反朝日新聞

 厚生労働省は、準大手の人材派遣会社、「シモムラビジネスワークス」(東京)に対し、近く派遣事業の許可取り消し処分をする。18歳以下の少年を深夜に働かせた労働基準法違反で、罰金刑が確定したため。派遣事業の取り消し処分は3例目だが、準大手では初めて。同社は派遣事業を日本通運グループの派遣会社に譲渡し、約3000人の労働者の雇用を確保する。

 シモムラなどによると05年1月、同社は静岡県内で、16歳の少年を倉庫に派遣し、法律で禁止されている深夜(午後10時〜午前5時)に働かせた。労基法違反で会社が起訴され、静岡家庭裁判所で今年3月、有罪判決を受けた。10月に最高裁で罰金20万円が確定した。

 労基法違反で刑事罰が確定した場合、労働者派遣事業の許可取り消し条件に該当し、5年間は事業を再開できない。過去に取り消し処分は、93年と97年に小規模業者が受けただけ。厚労省は準大手にも法令を厳格に適用することで、業界の適正化につなげたい考えだ。

 同社は国を相手に、取り消し処分を行わないよう東京地裁に提訴、10月に請求棄却され、控訴したが12月に取り下げた。同社は営業所の一部の社員が行ったとし、組織的な関与を否定。ただ、処分が避けられない見通しとなり、「雇用を守り、取引先に迷惑をかけないようにしたい」と、日通グループへの事業譲渡を決めた。

 同社は81年設立で、全国に71営業所がある。建設内装などの事業も行っており、経営は続ける。

http://www.asahi.com/national/update/1228/TKY200612280271.html