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「思っていたのと反対の結果。大きな希望を持っていたのに残念でならない」。名古屋拘置所に収監中の奥西死刑囚は涙を浮かべ、報告に来た弁護士に淡々と言葉をつないだ。
接見した弁護団の小林修、鬼頭治雄、夏目武志の3弁護士によると、奥西死刑囚はすでに裁判所から決定を伝えられており、失望と無念を我慢するような表情で面会室へ。灰色の上着姿。終始、伏し目がちで「本当に残念」と繰り返した。
面会は、午前10時30分から15分ほど。奥西死刑囚は時折くちびるを震わせ「無念です。私は無実。やってませんから。命の限り闘い続けます」。弁護士らには「続けてお願いします」と話し、「最高裁で勝てばいい」と励まされると、うなずいた。
1969年に名古屋高裁で逆転死刑判決を受け収監。無実を訴え続けての拘置生活は37年を数える。来月14日の81歳の誕生日は間もなくだ。
最近は、8月から独居房で週末に好きなテレビ番組を見ることが認められ、「釈放された時の勉強のため」と熱心に画面に向かう。
親族や弁護人以外で会うことが認められた特別面会人の稲生昌三さん(67)には今月中旬、「(名高裁の)決定を待ちたい。(再審開始への)確信を持っている」と語った。
21日付の手紙にも「人事を尽くして天命を待つ」と心境を記し「今度こそ再審開始をしていただきたい」とつづられていた。
その期待は暗転。決定では死刑の執行停止も取り消され、執行の恐怖との闘いも再び始まる。
奥西死刑囚の妹は弁護団を通じて「こんなことになりまして本当に残念。弁護団の先生方、救援会のみなさん、これからも末永く、いい日がくるまで、よろしくお願いいたします。助けてください。私は兄の帰りを最後まで待ちます」とのコメントを出した。
http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20061226/eve_____sya_____011.shtml