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11月中旬の日曜日。東京・神保町の専修大のキャンパスで、大学主催の「プレ入試」が行われた。過去の入試問題をもとに大手予備校に作ってもらった英語と国語、日本史・世界史の予想問題に、高校生ら約800人が挑戦した。
大学の職員が試験監督を務め、「受験生」も多くが制服姿。本番さながらの緊迫感がただよった。試験が終わると予備校の講師が登場、問題の解説に移った。
専大入学センターの伊藤隆敏部長は「『専大の入試は難問・奇問が多くて難しい』という誤った評判が広まっていた。第三者が作る予想問題にトライしてもらえば誤解を解けると考えた」と話す。プレ入試は今年で3回目だが、過去2年はその7割が本番も受験したという。
「知名度が低いので、とにかく大学に足を運んでもらおうと『お得感』が出る企画を立てた」というのは、昨年から「入試対策模試」を行っている立正大(東京都品川区)。11月末に品川区と埼玉県熊谷市のキャンパスで実施し、計130人余りを集めた。「一度訪れてくれさえすれば、良さに気づいてもらえるはず」と担当者は手応えを語る。
大学主催の模試は、東京工科大(東京都八王子市)や拓殖大(東京都文京区)なども実施している。東洋大(同)や立命館大(京都市)、近畿大(大阪府東大阪市)は、学外に出向いて対策講座を開いている。
インターネットを使うのは玉川大(東京都町田市)。大手予備校の関連会社が作った10ページの「06年度入試の傾向と学習アドバイス」を、大学のホームページで公開している。「対話形式の長文読解問題と考えて対策を講じるのがよい」などと実戦的だ。同志社大(京都市)も科目ごとの傾向や対策をメールマガジンで無料配信する。
「大学通信」情報編集部の安田賢治部長は「受験生にとって、この時期に1日つぶして興味を持った大学を見に行くのは勇気がいる。見学と模試のセットで受験生を得した気分にさせている」と話している。