悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2006年12月16日(土) 00時00分

大阪府、清算後も裏金ドミノ 「まるで底なし沼」朝日新聞

 大阪府で10年前に発覚し、清算したはずの裏金が次々と見つかっている。7日以降、計4回発表され、98年の返還指示後も保管していた部門は計10カ所にのぼった。「裏口座」の通帳が廃棄されていたり、当時の担当者の記憶があいまいだったりして調査は難航し、庁内には「全容解明にはほど遠い」との声も出ている。「裏金ドミノ」は止まりそうにない。

 15日夕。臨時招集された部局長十数人を前に、梶本徳彦副知事が指示を飛ばした。「もう一度、徹底的に調べろ」。この9日間で3度目の指示だ。調査担当の部長は「不確かなことは話さないように」と念押しした。

 府は7日、南河内府税事務所で、10年前に見つかった裏金の一部102万円を金庫で保管していたと公表した。その後、他部門でも五月雨式に発覚。清算したはずの裏金を保管していた総額は約3千万円に達した。

 14日には「全庁調査」の結果を公表したが、翌15日には、新たに府教委地域教育振興課で502万円の裏金が判明。府幹部は「まるで底なし沼。いくら調べても全容がつかめない」と嘆く。

 132万円が見つかった産業開発研究所は、返還指示が出た98年以降、4人の担当者が個人で開いた口座で裏金を引き継いできた。しかし、うち2人はすでに通帳を捨てており、当初の裏金額やその後の流用額がつかめていない。府は金融機関に各口座の記録を照会しているが、口座番号すらわからないものもある。

 現金を金庫などで保管していた産業技術総合研究所や南河内府税事務所は出入金簿が残されておらず、流用額や使途の裏付けが取れていない。

 裏金を管理していた過去の担当者の証言も「昔のことでよく覚えてない」などと、あいまいなものが多い。すでに退職し、直接事情を聴けていないケースもある。

 府教委地域教育振興課では、現在の総務担当者が11日になって、「昔の親睦会(しんぼくかい)のカネがある」と上司に切り出した。その後、前任者から話を聞き、14日になって「裏金」とわかったという。

 府幹部の一人は「当初の裏金発覚から10年が経過し、出所を確認せずに漫然と保管していた。同じようなケースがないとは言い切れない」と話す。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200612160049.html