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契約書の年収欄などが空白のまま、高額なクレジット契約が結ばれている問題で、信販会社で組織する全国信販協会(東京都千代田区)は13日、来年1月以降、契約書に不備がある場合には加盟店に差し戻すことを決めた。訪問販売や電話勧誘など、トラブルの多い販売形態をとる加盟店を対象に実施する。
クレジット契約書は、顧客が加盟店と売買契約を結ぶ際に記入してもらい、信販会社が審査している。しかし悪質な業者が、年金暮らしのお年寄りら低収入者に高額な布団や呉服などを売りつけていたケースでは、収入や勤務先が空欄となっているような契約書でも審査をパスしており、「信販会社のずさんな審査が被害を助長している」などと批判が出ていた。
実際、協会が今年2月ごろ、会員企業を通じ2万枚以上の契約書をサンプル調査したところ、約6割で年収などの記入漏れがあったという。
このほか協会は、健康食品や毛皮、布団などの展示会場に信販会社が社員を派遣して、クレジット契約の相談に乗る慣行を廃止することも決めた。展示会商法を巡っては、招待会場でしつこく勧誘され、支払い能力を超える契約を結んでしまったとする苦情が相次いでいた。このため、展示会の翌日以降に信販会社が顧客に連絡を取り、一定の“冷却期間”を置くことで契約意思の確認を徹底することにした。
しかし、いずれの措置も自主規制で罰則はなく、今後、実効性が問われることになる。