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2006年12月14日(木) 23時39分

ダイアナ妃は「事故死」 ロンドン警視庁が結論朝日新聞

 パリで1997年にダイアナ元英皇太子妃(当時36)が死亡した自動車事故を検証してきたロンドン警視庁は14日、調査報告書を発表した。酒に酔った運転手が猛スピードで運転中にハンドル操作を誤り、元妃は事故死したと結論づけた。英情報当局などによる「謀殺説」は退けられた。これを受け、英王室検視官は来年1月、元妃の死因を確定するための予備審問を始める。

 報告書をまとめたスティーブンズ前警視総監は14日の記者会見で、ダイアナ元妃が死亡した97年8月31日のパリの事故の様子を再現。大筋で仏当局が99年にまとめた捜査結果を踏襲した。

 報告書によると、運転手のアンリ・ポール氏は時速約100キロで走行中、セーヌ河岸のトンネル内で激突。元妃と交際相手のドディ・アルファイド氏(42)とポール氏の3人が死亡した。

 現場から採取された血液は新たなDNA鑑定によりポール氏のものだと認定され、英国の基準値の2倍のアルコール濃度が検出されたことが確認された。事故当時に元妃が妊娠していたという情報については「証拠はない」と否定した。

 ロンドン警視庁は、ポール氏が仏情報当局から大金を受け取っていたとの情報に注目。フランス国内の15の銀行口座に計約12万4500ポンドを分散して預金していたことを確認した。だが、金銭と事件との因果関係は浮かんでこず、同氏と仏情報当局との関係も特定しなかった。

 英王室や政府は、来年から始まる王室検視官による死因審問を通じ、さまざまな謀殺説を一掃したい考えとみられる。

 元妃の長男ウィリアム、次男ヘンリー両王子は12日、母親が亡くなってから10年となる来年、ロンドンのウェンブリー競技場で追悼コンサートを開催すると発表した。

http://www.asahi.com/international/update/1214/023.html