2006年12月13日(水) 00時00分

高温シャワーやけど７件 東ガス子会社調整弁に欠陥　０２年苦情後も製造 （東京新聞）

　東京ガス子会社の給湯機器メーカー「ガスター」（神奈川県大和市）が製造、ガス会社を通じて全国で販売された風呂釜の利用者が、高温のシャワーなどでやけどを負う事故が七件発生、二人が重傷を負ったことが分かった。温度調整弁の不具合が原因でガスターは十二日、無償で点検・修理すると発表した。　

　同社によると、問題の製品は一九九八−二〇〇四年に製造した「シャワー付きＢＦふろ釜」。同社や東京ガス、大阪ガス、リンナイ（名古屋市）、ＩＮＡＸ（愛知県常滑市）を通じて「ＫＧ−８１３ＢＦＡ−ＦＸＳ」「ＲＢＦ−１３３ＳＤＸ」などの製品名で全国で計約二万七千台を販売。

　利用者から〇二年に苦情が寄せられたが、同社は製造を継続。中西誠一社長は「（客の）使用方法が原因の可能性もあると思い製造を続けた。力不足で申し訳ない」と陳謝した。

　〇二年十一月から今月にかけて、シャワーや蛇口から設定以上の熱い湯や蒸気が噴き出すトラブルが三十二件あり、昨年三月に横浜市で女児（１１）が左手に二カ月のやけど、今年十一月にはさいたま市で十七歳の少年が右腕に全治一カ月のやけどを負うなど、事故が七件確認された。湯は百度近くになることもあった。

　シャワーなどを繰り返し使用すると、ガス管を開閉し湯の温度を調整する「電磁弁」が正常に作動せず、湯を止めた後も燃焼が十秒程度続き、器具内に残った湯が加熱されるケースがあることが判明。製造途中の作業ミスなどが原因とみられる。弁は都内のメーカーが中国の工場で製造、出荷前に国内の工場で点検していたという。

　問い合わせはフリーダイヤルで。東京ガス販売分が（０１２０）６６０４１６。ガスターとＩＮＡＸが（０１２０）２１１８７１。リンナイは（０１２０）２５０７１１。大阪ガスが（０１２０）０９４８１７。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20061213/mng_____sya_____007.shtml