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2006年12月12日(火) 02時47分

火災警報器、実は単なるふた 高齢者被害 兵庫・明石朝日新聞

 6月から住宅への設置の義務づけが始まった火災警報器をめぐり、兵庫県明石市で11月末以降、高齢者宅に強引に上がり込み、ふたとコードだけを取りつけて高額な金を要求する事件が2件続いていたことがわかった。それぞれ30万円と3万円を支払わされており、明石署が詐欺事件として捜査している。

 明石市消防本部によると、11月29日正午ごろ、80代の男性宅を3人組の男が訪れ、「法律が改正された」と火災警報器の営業を始めた。男らは断っても上がり込み、居間の柱に直径約7センチの白いふたと赤いコードを取りつけ、30万円を請求した。男性は手持ちがないと拒否したが、1週間後に再び電話で請求され、現金で支払ったという。同本部が確かめると、ふたの中身はなく、コードも畳の下にもぐりこませただけだった。

 今月4日にも、夫婦2人で暮らす80代の男性宅を男3人が訪れ、同様のものを取りつけて10万円を請求。男性は手付金として3万円を払った。

 兵庫県や大阪府の消費者相談の窓口にも「30万円要求された」「50万円で契約を結んだ」などの相談がある。消防庁によると6月以降、火災警報器の悪質販売の情報が全国の消防から36件寄せられているといい、「警報器はだいたい1万円以内。不当に高い場合は契約しないでほしい」と呼びかけている。

http://www.asahi.com/national/update/1212/OSK200612110112.html