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御手洗ビジョンは今後5年間に重点的に取り組むべき課題と、今後の10年間の課題を示した。
税制については、大幅な企業減税の必要性を強調する一方で、「11年度までに消費税率を2%程度引き上げることはやむを得ない」と明記した。政府方針の09年度での基礎年金の国庫負担割合引き上げと11年度に予定する基礎的財政収支の黒字化の両立を、消費税率アップによって目指す。
労働分野については、「15年までの労働力人口の減少幅を100万人以下にする」という数値目標を掲げた。少子高齢化によって労働力人口は15年までに400万人減少すると予測されているが、御手洗ビジョンは外国人の受け入れや女性、高齢者の活用を通じて減少幅を減らせるとした。
政治寄付を拡大するため政治資金規正法を改正すべきだとも提案した。
憲法については、戦力不保持を定めた第9条2項を見直し、自衛隊の保持を明確化するよう提案。さらに、国益や国際平和の安定のために集団的自衛権を行使できることを明らかにするように求めた。
経団連は11日午後、会長・副会長会議で原案を検討。19日に御手洗会長を委員長とする総合政策委員会でビジョンの内容を固める予定だ。