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今年1年間の東京都内での交通事故死者数が、過去最低になる見通しが強まっている。
今月8日までの死者数は昨年同期比30人減の239人。統計を取り始めた1954年以降、最も少なかった79年の年間死者数277人を大幅に下回っているからだ。交通事故件数も昨年より約5200件減少するなど、今後、死亡事故が急増する気配はない。警視庁は“目標達成”に向け、年末にかけての飲酒運転の取り締まりなどを強化する方針だ。
同庁交通部が、死者減少の大きな要因とみているのは、民間の駐車監視員の導入など6月から始まった駐車違反の取り締まり強化。「違法駐車が少なくなり、無理な車線変更の事故や、駐車車両の陰からの飛び出しが減少し、死亡事故抑止に貢献した」と分析する。
さらに、9月以降、各地で飲酒運転による死亡事故が相次いだことを受け、同庁が取り締まりを厳しくした結果、月80〜100件あった飲酒運転による交通事故が半減。飲酒運転事故による死者数も今月7日の時点で、昨年同期比5人減の25人にとどまっている。
都内の交通事故死者は79年に過去最低を記録したものの、80年代の「第2次交通戦争」以降は、増加に転じ、92年には509人を記録した。その後は、シートベルトの着用義務化や2001年12月に危険運転致死傷罪を盛り込んだ改正刑法が施行されたことなどの影響から、死者数は減少し、昨年は289人と26年ぶりに300人を切った。
10月までの全国の交通事故死者も昨年同期比489人減の5060人で、都内と同様の傾向が出ているが、政府目標の「年5000人以下」の達成にはまだ時間がかかるとみられる。