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NTTドコモと三菱電機は7日、三菱電機製の携帯電話に搭載された充電池が発熱して破裂する恐れがあるとして、約130万個を対象にリコール(自主回収・無償交換)を実施すると発表した。
ドコモの携帯電話「FOMA D902i」に内蔵された充電池「D06」のうち、2005年11月〜06年5月に出荷された約130万個が対象となる。充電池の表面にキズやへこみがつくような強い衝撃を受けると、充電中に内部が500度程度に発熱して膨張し、破裂する恐れがあるという。問題の充電池は三洋電機の子会社の「三洋ジーエスソフトエナジー」(京都市)が製造した。
三菱電機は大阪府内で起きた1件の破裂について製造工程の不具合が原因と確認。このほか破裂や発熱など17件の報告を受けて原因などを詳しく調べている。調査中の事例には、充電中の破裂で足に軽いやけどを負った被害も1件あるという。
三菱電機によると、製造中に充電池の部品の一部が変形して、電流を遮断する絶縁シートが破れたという。こうした不良な電池にさらに衝撃が加わって変形すると、発熱、破裂が起きるとしている。
三菱電機は利用者から報告を受けて4月に工程を変更した。しかし、その時点ではやけどを負うほど高温に発熱する事例がなかったため、リコールを実施しなかったという。会見で三菱電機の伊藤善文副社長は「リコールを実施しなかったのは判断ミスだった」としている。
リコール費用は30—40億円に上ると見られる。三菱電機とドコモ、三洋ジーエスソフトエナジーは今後、負担額を協議する。
三洋ジーエスソフトエナジー製の充電池は、富士通やソニー、NECなど5社が製造したドコモの携帯電話にも使用されているが、「D06」とは製造工程が違うため、ドコモは「問題ないことを確認した」としている。
ドコモは、電池交換などで「D06」が使われている可能性がある後継機「FOMA D902iS」「FOMA D903i」の販売も7日から一時停止した。ドコモは問い合わせダイヤル(0120・800・000、ドコモの携帯電話、PHSからは151)を設けている。