2006年12月08日(金) 15時17分
全児童が新たに千羽鶴 宇治・神明小 天国の紗也乃さんへ(京都新聞)
堀本さんを思い、生徒らが折った千羽鶴(宇治市・神明小)
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京都府宇治市の神明小に9カ月間、ひっそりと飾られている千羽鶴がある。2月から3月にかけて、堀本紗也乃さんの同級生だった当時の6年生たちが「一緒に卒業しよう」と折った。全校集会が開かれた8日、児童たちは全学年で作った新たな千羽鶴を隣に飾った。
千羽鶴は1階廊下の窓辺、職員室の前にある。児童、教職員が必ず通る場所だ。堀本さんは東京からの転校生。学校になじんだころ、悲劇が襲った。「何かできることはないのか」。千羽鶴は6年生の保護者の呼びかけで作った。
6年生は卒業し、後輩たちは、鶴を見ながら新たな1年を過ごした。11月末、あの時と同じ冬が来た。「堀本さんの事件を覚えていますか」。教師たちは静かにそう呼びかけ、全児童に折り紙を配った。堀本さんを直接知らない児童もいる。折り紙が苦手な子もいる。でも、一生懸命折った。小学5年生の1人は「知り合いではなかったけど、思いを込めて折った」。
新しい千羽鶴と、少し色あせた千羽鶴が並んだ。そばにはこんなメッセージが添えられている。
「紗也乃さんのいのちを思う そして、みなさん1人1人のいのちの大切さを思う」
(京都新聞) - 12月8日15時17分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061208-00000029-kyt-l26