2006年12月07日(木) 15時13分

貸金業「エイワン」の社長らを詐欺容疑で逮捕　埼玉県警（朝日新聞）

　株式投資を代行して利益を分配するとうたい、個人投資家らから集めた出資金をだまし取ったとして、埼玉県警は７日、詐欺の疑いで、貸金業「エイワン・コミュニケーションズ」（東京都中央区）の事実上の経営者菊地信慈（５８）＝同区佃２丁目＝や、同社長柴高萬正（かずまさ）（７３）＝同大田区池上４丁目＝ら計４容疑者を逮捕した。

　同社による投資詐欺の被害者は、全国３４都道府県に約２８００人、被害額は約１３０億円以上とみられる。同社がこれまでに出資者に返還した金を除く約５０億円が使途不明になっており、県警は出資金の行方も調べる。

　調べでは、菊地容疑者らは、０１年１２月〜０５年１１月、都内の女性（３４）に電話で「いい株がある」などと持ちかけ、数回にわたり、計２５３万円をだまし取った疑い。

　同社は、実際には株式投資をしていないのに、「新株割り当ての権利を持っている」「運用で出資金の１割上乗せが見込める」などの文句で投資家を勧誘し、出資を募っていたとみられる。

　同社は８９年設立で、００年に東京都に貸金業の登録をした。今年２月以降、連絡が取れなくなり、都は３月２０日に登録を取り消した。

　県警鴻巣署などが、証券取引法違反（無登録営業）などの疑いで関係個所を３回にわたって家宅捜索している。

http://www.asahi.com/national/update/1207/TKY200612070261.html