2006年12月06日(水) 17時02分

木村前知事を１千万円収賄容疑で再逮捕　和歌山談合（朝日新聞）

　和歌山県発注工事をめぐる談合事件で、大阪地検特捜部は６日、受注業者選定への介入を認める見返りとして現金約１０００万円を受け取ったとして、同県前知事の木村良樹容疑者（５４）＝競売入札妨害（談合）容疑で逮捕＝を収賄容疑で、大阪府河内長野市のゴルフ場経営会社元代表井山義一容疑者（５６）＝同容疑で再逮捕＝を贈賄容疑でそれぞれ再逮捕した。木村前知事は「選挙対策などに使った」と供述し、容疑を認めているという。一連の官製談合事件は、「改革派」と呼ばれた前知事による県政汚職事件に発展した。

　調べでは、木村前知事は、井山元代表が県発注工事の受注業者選定に介入し、意中の特定業者に工事を受注させることを承諾。０４年夏ごろ、その見返りとして約１０００万円を受け取った疑い。現金については、前出納長の水谷聡明（さとあき）被告（６０）＝談合罪で起訴＝が県庁内でいったん預かり、木村前知事に渡ったという。

　当時は木村前知事が２期目を目指した知事選の直前で、現金は木村前知事に対して批判的だった複数の業界紙を抑えるための「工作費」として使われたり、前知事の親睦（しんぼく）団体「２１（にいち）会」や「翔樹（しょうじゅ）会」が集めた裏金の中に組み込まれたりしていた。こうした裏金は秘書課が管理し、前知事の飲食費や家族旅行費などに充てられていたとみられる。

http://www.asahi.com/national/update/1206/TKY200612060280.html