2006年12月06日(水) 12時45分

「母の救出、来年こそ」　帰郷２年で曽我ひとみさん談話（朝日新聞）

　北朝鮮による拉致被害者の曽我ひとみさん（４７）は６日、家族で新潟県・佐渡島に帰郷して２年になるのを前に、佐渡市を通じて談話を発表した。この２年間は「あっという間」だったと述べ、ともに７８年８月に拉致されて不明のままの母ミヨシさん（当時４６）を思い、「来年こそは母の問題が解決され、家族全員が健康で夢に向かって努力していきたい」と救出を強く訴えた。さらに、「拉致被害者全員が一日も早く日本で家族と生活できることを願っています」と述べている。

　談話の中で曽我さんは、１１月初めに女性工作員キム・ミョンスク容疑者が拉致実行犯として国際指名手配され、似顔絵が島内に回覧されて捜査当局の聞き込みがあったことに触れて、「どんなささいな事柄でも、母につながる情報がほしい」と呼びかけた。

　観光施設で臨時で働いている夫ジェンキンスさん（６６）について「楽しく仕事ができるのでありがたいと口癖のように言っております」。長女の美花さん（２３）は保育士、次女ブリンダさん（２１）はブライダル関係の仕事を目指して新潟市内の専門学校で勉強を続けており、「娘たちなりに日本という国を理解し、環境に適応できる柔軟性を身につけてきています」と紹介している。

http://www.asahi.com/national/update/1206/TKY200612060224.html