2006年12月06日(水) 23時55分

警察広報文を知人に漏らす　時事通信の派遣社員　滋賀（朝日新聞）

　時事通信社は６日、高速道路の無料化を訴える「フリーウェイクラブ」会長らが逮捕された事件をめぐり、大津支局に勤務していた派遣社員の女性が滋賀県警の広報文２枚をコピーし、知人の同クラブ幹部に渡していたと発表した。この幹部はその後、道路整備特別措置法違反（高速道路の不正通行）容疑で逮捕されている。同社は県警に謝罪し、同日付で女性との契約を解除するとともに横田仁司・大津支局長（５２）を譴責（けんせき）の懲戒処分とした。

　同社によると、女性は９月２６日、同クラブ京都支部長の滝井秀和容疑者（４２）に頼まれ、記者の机に置いてあった同クラブ会長の逮捕に関する広報文を支局でコピーし、翌日に京都市内で同容疑者に手渡した。１０月１９日にも会員逮捕の広報文のコピーを渡した。

　女性は今年３月に大津支局に派遣され、総務や経理を担当。今月４日、女性が横田支局長へ報告して発覚した。滝井容疑者と金銭の授受はなかったという。

　宮武利幸・同社総務局長は「報道機関としてあってはならないことで、極めて遺憾。再発防止に向け、従業員教育を徹底する」とコメントした。

http://www.asahi.com/national/update/1206/OSK200612060092.html