2006年12月06日(水) 18時39分
KDDIビルを家宅捜索 近未来通信の詐欺事件(山形新聞)
IP電話事業をしていた「近未来通信」(石井優社長)の詐欺事件で、警視庁捜査2課は6日、同社が回線を借りていた東京都新宿区西新宿のKDDIビルを関連先として家宅捜索した。
近未来通信の自社サーバーはほとんど稼働していなかったことが判明しており、IP電話事業の大半はKDDIから借りた回線を使って展開していた。
近未来通信は「最先端の音声圧縮技術を導入したサーバーを各地に設置、独自の音声専用回線網を構築」と宣伝して投資家を勧誘しており、同課は機器の性能などを調べ、通信事業者としての実態解明を進める。
捜索には総務省職員も同行し、KDDI側から回線状況などについて説明を受けたとみられる。
調べや関係者によると、近未来通信のサービスはKDDIの回線を使い、公衆電話や一般回線から指定のフリーダイヤルにかけ、カード記載のID番号を入力すれば通話料が安いIP電話を使える仕組みだった。
今年の夏以降、約3200万円の料金を滞納。期限までに支払わなかったため、KDDIから11月末に回線使用の契約を打ち切られた。
11月に総務省が実施した立ち入り検査では、国内外123カ所の中継局に設置した計2466台のサーバーのうち、実際に運用しているのは7台だけと説明していた。
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