2006年12月03日(日) 19時00分

次世代ゲーム機対決本格化　Ｗｉｉ対ＰＳ３（朝日新聞）

　任天堂の新型ゲーム機「Ｗｉｉ（ウィー）」が２日発売され、先行するソニー・コンピュータエンタテインメント（ＳＣＥ）の「プレイステーション３（ＰＳ３）」との「次世代ゲーム機対決」が本格化した。Ｗｉｉの年内出荷台数はＰＳ３の２倍を予定し、緒戦は任天堂優位に進みそうだ。一方、ゲーム機の能力はＰＳ３の方が上とされ、ＳＣＥは長い目で見た販売に期待する。

　米マイクロソフト（ＭＳ）の「Ｘｂｏｘ３６０」を含めた次世代ゲーム機３機種のうち、ＰＳ３とＸｂｏｘ３６０は画像の処理能力の高さが売り物だ。対するＷｉｉは、剣やバットのように振り回して操作するコントローラーなど「遊びやすさ」に重点を置いた。

　背景にあるのは、世界で２６００万台以上売れている携帯ゲーム機「ニンテンドーＤＳ」の成功だ。ペンで入力する簡単な操作と、「脳を鍛える大人のＤＳトレーニング」などのソフトが従来のゲームファン以外からも支持された。Ｗｉｉもゲーム以外に、インターネットに接続してニュースや天気予報を見られる機能を付けた。

　価格も３機種で最も安い２万５０００円（税込み）。部品生産の遅れで年内出荷２００万台にとどまりそうなＰＳ３に対し、Ｗｉｉは４００万台を投入する予定。１１月に先行発売した米国では発売８日間で６０万台を売り、ＰＳ３を圧倒した。

　もっともＰＳ３はゲーム機の能力で勝り、より凝ったゲームを楽しめる利点がある。ゲーム誌大手のエンターブレインは「当面はＷｉｉの優位が続くが、量産効果で価格が下がる１年後にＰＳ３がＷｉｉを追い抜く」と予想する。

http://www.asahi.com/business/update/1203/002.html