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「ワシら、カネ持ってへんがな……」。大阪市の家電量販店では開店直後の午前7時半、レジの前でジャンパー姿などの中高年男性数十人が立ちすくんだ。前夜からの行列が3カ所のレジに振り分けられるうち、代金を持つリーダーからはぐれたらしい。
店員に「代金をお持ちでなければ、お帰りを」とうながされ、男性らが店を出た後、別の2人組が「こっちの事情も考えろ」と店員に詰め寄り、警官が駆けつけた。ちなみに、2人は11月11日のプレイステーション3の発売時にも数十人を従えて店にいた。
店外でも、店が用意した整理券がなくなった午前6時過ぎ、アジア系の外国人らしい男性が「私にも渡せよ。暴動起きてもいいですか?」と警備員に詰め寄った。近くにいた会社員(42)は「これでは本当に欲しい人が買えない」とため息をついた。
福岡市の量販店では、十数人の若い中国人が商品を店の近くの路地にいた「元締」らしき男性に渡し、代金を受け取ると再び列の最後尾に。約3時間で約30台が集まった。午前11時前に解散し、残った3人が抱えてJR博多駅に向かった。「どうするんですか」と日本語で尋ねると、「友達のために買った。欲しいなら3万5000円で売ってもいいよ」。東京・秋葉原でも、ブローカーとみられる2人組の男女がWiiを何台も車に積み込む姿が見られた。
予約した客だけに売るやり方で混乱を避ける店も多いが、ある量販店の店員は「並んでいただくのが一番公平ですべての人に納得してもらえる方法」という。また、「以前は、他のお客さんの迷惑になりそうな場合、別に確保した商品を売ることもあったようだが、今はないことが行列が変わった理由の一つでは」と語る。
こうして集まった商品はほとんどが転売されるようだ。2日夜、ネットオークションでは発売されたばかりのWii(希望小売価格は税込みで2万5000円)に3万〜4万円の価格がつけられ、出品されていた。