2006年12月02日(土) 15時56分
Wii:発売 スタートダッシュはPS3に“圧勝”(毎日新聞 まんたんウェブ)
任天堂のWiiが2日発売され、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)のプレイステーション(PS)3との新型ゲーム機競争がスタートした。発売当日はいずれも徹夜の行列で、ほぼ完売と好調な滑り出しだが、供給も豊富で販売店の対応もスムーズだったWiiが“後発の利”を得た格好だ。
初回出荷数では、Wiiが40万台弱でPS3の約10万台を大きく上回った。旧型機のゲームキューブをベースにしたWiiに比べ、半導体チップ「CELL(セル)」や次世代DVD「ブルーレイ・ディスク」など最先端の技術を搭載しているPS3は部品生産が間に合わず、欧州での発売延期を余儀なくされるなど厳しい状況だ。いずれも年内に100万台の国内出荷を目指しているが、今後の供給はWiiが年内週15万台程度とみられる一方で、PS3はエンターブレインの推定で現状3〜4万台程度にとどまっており、出荷のペースでもWiiに軍配が上がる。
発売初日の人気ぶりでは、品薄が明らかになっていたPS3が事前の予約も少なく、当日各地で多くの行列ができる盛り上がりだった。だが、東京・秋葉原のヨドバシマルチメディアAkibaで、前夜に数千人が店を取り囲み、一時騒然とする場面があったり、有楽町のビッグカメラ有楽町店では徹夜を認めなかったため、開店時に購入客が殺到してパニック寸前の状態となるなど混乱も多かった。
一方のWiiは販売店が事前に「十分在庫がある」とアナウンスするなど余裕があり、さらにPS3発売の経験が生かされた。ヨドバシマルチメディアAkibaは閉店前から地下駐車場に購入客を誘導、前日夜に整理券を配布して客をいったん帰宅させる対応を取った。ビッグカメラ有楽町店では、徹夜組を認め、購入客を前日から整列させたため、整然と発売開始を迎えられた。
ソフトでは、発売同時タイトルがPS3が5本、Wiiが16本。年内発売も14本対21本とこちらもWiiの勝利。高品質なPS3用ソフトは巨額な開発費、開発時間がかかるため、不利は否めない状況だ。
Wiiの“圧勝”で始まったといえる新型ゲーム機競争だが、人気ぶりを考えると両機ともクリスマスまで入手するのはかなり難しそうだ。07年にはPS3もビッグタイトル登場が期待され、長い戦いは始まったばかりだ。【河村成浩】
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(毎日新聞 まんたんウェブ) - 12月2日15時56分更新
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