悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。
また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。
中間決算によると、本業のもうけを示す業務純益も45億円の赤字。経営の健全度を示す自己資本比率は3月末より9.3ポイント低下して21.01%。貸出金に占める不良債権比率は2.03%と同1.13ポイント悪化した。9月末現在、預金残高は5436億円だったが、貸出残高は2349億円。
赤字は、当初の「マスタープラン」で掲げた2期目通年の126億円をすでに半期で超え、今年6月に下方修正した目標と比べても1.5倍になった。1期目通年の赤字は209億円で、より悪化している計算だ。新銀行が主眼とする中小企業向け貸し出しは1225億円と、貸し出し全体の5割にとどまった。累積赤字は456億円。同行の計画通りでも来年3月末に536億円になる。
この日、記者会見した仁司泰正社長は、開業当初に資金繰りに困って殺到した会社が、今年夏に相次いで倒産したことが影響したと説明。3期目の黒字転換の目標は変えていないが、見直していくという。貸出先の件数では年商5億円以下の会社が8割を占め、「一定の役割を果たしている」と強調したが、融資先を都銀に持って行かれるケースもあり、苦戦していることを認めた。
一方、ある同行関係者は「赤字は増える一方で、貸し倒れの検証もしっかりされておらず、このままでは将来立ちゆかなくなる」と指摘する。職員数は全体で見るとこの1年で約80人増えたが、「3カ月に20〜30人のペースで辞めている」という。
赤字が改善できないと、2、3年で資本を食いつぶしてしまう計算になり、「資産が残っているうちに、別の銀行に買ってもらった方がいい」と漏らす都幹部もいる。