2006年11月28日(火) 16時01分
損賠提訴:電話加入権半額で財産権侵害 福井の法人など、NTTと国相手に /福井(毎日新聞)
NTTが05年、電話加入権(施設設置負担金)を半額の3万6000円にしたことで財産権を侵害されたなどとして、福井市の元会社役員、前波亨哉さん(64)が代表を務める「電話加入権の損害賠償を求める会」の171の個人と法人が、NTT東日本・西日本の株式を所有するNTT持ち株会社と、国を相手取り、計約1億1000万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしていることがわかった。
訴状などによると、電話加入権は、法人税法上は非減価償却の無形固定資産として規定。「いつでも相当額で売買できる権利」として取引されてきた。ところがNTT側は05年3月、総務省の答申を受け、加入権を3万6000円に値下げし、4、5年かけて段階的に廃止すると発表。
「財産制度を無視する行為」として、加入権売買会社を経営していた前波さんは05年1月、全国の同業者らに呼びかけ同会を設立した。
原告側の野村吉太郎弁護士(東京弁護士会所属)は「補償をしないNTTと国の責任を追及したい」と話している。一方、NTT側は「しかるべき対応を取りたい」と話している。【大久保陽一】
11月28日朝刊
(毎日新聞) - 11月28日16時1分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061128-00000223-mailo-l18