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2006年11月25日(土) 18時13分

振り込め詐欺グループ地裁、2人に有罪判決朝日新聞

 貸金業者を装って多重債務者に架空の融資話を持ちかけ、金をだまし取っていた東京都内のグループ7人のうち2人の判決公判が24日、鳥取地裁であり、柿本優被告(22)と南光被告(21)に有罪が言い渡された。来月13日までに全員に判決が言い渡される。公判では、会社組織のように役割を分担して金を振り込ませていた実態が明らかになった。(沢木香織)

 判決によると、両被告を含むグループの7人は今年5月末〜6月末の間、県内の男性1人を含む9人に38回にわたって電話をかけ、計40回金を振り込ませ、総額540万円をだましとった。

 グループは、多重債務者の「何とか融資を受けたい」という心理につけ込んだ。多重債務者の名簿を週1回千人分ずつ、ヤミ業者から約40万円で購入し、月曜日から土曜日までの昼間、マンションに集まり、電話役が電話をかけ続けた。融資を申し込んだ相手には「保証人を紹介するので保証代行料が必要」、断った相手には「すでに登録した情報の抹消料が必要」とだまし、銀行口座に3万〜7万円を振り込ませていた。県内の男性には融資を持ちかけて断られると「すでに手続きを進めてしまった。解約料を振り込んでもらうが後で返金するので心配いらない」と言って金を振り込ませ、さらに「金額が足りずまだキャンセルできない」とだまし、5回にわたり計57万5千円を振り込ませた。

 電話役は1人が数台ずつの携帯電話を持ち、金を振り込んできた相手に他の電話役が別の金融業者を名乗って融資を持ちかけたり、他の電話役に融資を申し込んだ相手に「二重契約は違反」と因縁を付けたりして繰り返し金を振り込ませた。

 県警捜査2課の調べでは被害者は全国に約200人、被害総額は2億円にのぼるとみられる。

 グループはいずれも中学の先輩後輩や近所の友人の関係。月20万〜30万円の固定給と歩合給が支払われ、統括役の横浜巧也被告は「1年9カ月で約700万円の収入があった」と答えた。斎藤東悟被告の父親は証人として出廷し、「朝出て夜帰ってくるので定職に就いていると思った」と話す。

 一方、詐欺グループ立ち上げの際に資金提供し、グループから毎月200万円の上納金を受け取っていた人物の存在も明らかになった。県警捜査2課はこの背後に暴力団などの組織が存在していると見て捜査を進めている。

http://mytown.asahi.com/tottori/news.php?k_id=32000000611250004