2006年11月18日(土) 00時00分

告発、なぜ今になって？ 都立府中病院後藤都議“侵入” （東京新聞）

　都立府中病院（府中市）に対する後藤雄一都議（行革一一〇番）の調査手法をめぐる問題は十七日、同病院が建造物侵入罪で後藤都議を刑事告発する異例の事態に発展した。

　公用車の私的利用など公費の無駄遣いを追及する後藤都議の姿勢には、都庁や都議会内から反発や批判がくすぶっており、同病院への調査から二年八カ月が経過した中での告発に、議会関係者の一部からは「恣意（しい）的ではないか」と疑問視する声が出ている。

　後藤都議は今回の告発について「追及の対象を行政だけでなく都議にまで広げたため、議会の反発を受けた」と受け止めている。

　一方、都議会自民党のベテラン都議は「後藤都議はこれまで情報公開請求で重箱の隅をつつくなど、やりすぎがあった」と話し、別の自民都議も病院の措置を「適正だ」と評価した。

　共産党都議団は「調査方法に問題があれば司法の判断に委ねるべきだ」との態度をとってきた。しかし実際に病院が告発に踏み切ったことについて、ある同党都議は「複雑な思い。一般市民の調査活動にも影響を与える問題で慎重に対処すべきだ」と指摘した。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20061118/lcl_____tko_____001.shtml