2006年11月15日(水) 03時13分

武装集団、高等教育省から百数十人拉致…バグダッド（読売新聞）

　【カイロ＝岡本道郎】イラクからの情報によると、１４日午前、首都バグダッド中心部カラダ地区にある高等教育省科学調査局庁舎に正体不明の武装集団が押し入り、職員や訪問者ら「１００人以上最大１５０人」（同省報道官）を拉致、車で連れ去った。

　イラクでは、工場や事務所などが武装集団に襲われ、職員らが大量に拉致、殺害されるケースが相次いでいるが、被害者が１００人以上に上ったのは過去最大規模だ。ＡＰ通信によると、ウジャイリ高等教育相は同日、文教関係者へのテロが増加している状況を踏まえ、治安に改善が見られるまで、イラクの全大学を閉鎖するよう命じた。

　高等教育省は、ウジャイリ氏の所属するイスラム教スンニ派政党連合「イラク合意戦線」の影響下にあるとされ、宗派抗争の一環である可能性もある。目撃者の証言によると、武装集団は約８０人程度と大人数で、イラク警察の制服を着込み、車両約２０台に分乗して同調査局庁舎に乗り付け、一帯を封鎖。その後、４階建て庁舎の一階ごとに職員らを拉致していったという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061114-00000316-yom-int