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早稲田大の学生サークルのホームページにある掲示板に先月29日、「民族派 右翼」を名乗る脅迫が書き込まれた。
同サークルが学園祭で匿名掲示板「2ちゃんねる(2Ch)」管理人の西村博之氏(29)を招き、講演会を行うと発表後、同サークルの掲示板には脅迫以外にも西村氏を招くことへの批判が寄せられ、掲示板は閉鎖。サークル幹部の携帯電話にも直接抗議が来た。
このところ西村氏は頻発する訴訟を無視して雲隠れ中。約4カ月ぶりに公の場に現れるとあって、「裁判所の関係者や被害者が押し寄せる」などの憶測が流れた。「本当に来るのか?」「爆破予告を言い訳にドタキャンするのでは」といった疑問の声も出ていた。
講演会当日の4日、開演の2時間前には行列ができ始め、一番乗りの男子学生(20)は、「しばらく姿を見せていないと聞いたので、本当に来るのか楽しみ」と笑顔。
主催サークルのスタッフは盛況の中でもピリピリムード。事前に取材申請していたマスコミに対して「撮影は一切禁止。スタッフへの取材不可」と土壇場で通達し、全入場者に手荷物検査。「当サークルは2Chを擁護しているわけではない」とアナウンスする厳戒態勢の学生スタッフと対照的に、会場には日ごろ2Chを利用する、物見遊山の学生の姿が目立った。
「単純にひろゆき(=西村氏)に会いたかった。訴訟では彼の姿勢に共感する。ネット社会に即した法律が整備されていないほうが問題」(19歳男子学生)
「ひろゆきを訴えても仕方ない。掲示板の管理人に責任を集約するのではなく、書き込み人を特定するシステムをつくってしまえばよいのではないか」(19歳女子学生)
「掲示板をあれほど大きくしすぎたことの管理責任はある。賠償責任を負う必要はないが、書き込み人のIP公開には応じてもいいような気がする」(22歳男子学生)
一方、「これまでひろゆきの講演会には3回参加している」という自動車メーカー広報の男性(56)は、「個人的に付き合いのある人物が、早大のスーパーフリー事件の関係者として個人情報をさらされた。直接犯罪に加担したわけではないのに、彼は社会的信用を失い、人生の歯車を完全に狂わせた」と明かす。
この男性は「匿名性を第一義とする理念には共感するし、匿名性が守られた自由な言論空間は理想だが、かたくなに匿名にこだわる姿勢にも限界を感じる。個々のトラブルに対応できる運営体制の構築が必要」と話す。
開場時間には約750人の長蛇の列ができ、結局100人余が入場できなかった。場内にいまだ「本当に来るの?」と半信半疑の囁きが聞かれる中、場内が暗転。映画「2001年宇宙の旅」でもおなじみの名曲「ツァラトゥストラはかく語りき」が仰々しく鳴り渡り、グレーの長袖シャツにカーゴパンツ姿の西村氏が登場した。(2Ch取材班)
ZAKZAK 2006/11/13