2006年11月13日(月) 16時02分
473人、消費者金融を提訴 過払い返還求める(琉球新報)
過払い金の返還を求め、提訴に向かう訴訟団=13日午前9時30分、那覇地裁
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県内の多重債務者473人が13日午前、大手クレジットや消費者金融業者の計27社を相手に、利息制限法を超えた利息分の支払いは無効として、過払い金の返還などを求めた訴えを那覇地裁や県内の各簡裁に一斉提訴した。過払い金に対する経過利息分(年5%)の支払いについても、業者へ求めている。
債務者を支援する沖縄クレジット・サラ金被害をなくす会(石原浩代表幹事)の取り組みで、今回で5回目。訴え件数は提訴と和解提示と合わせて計631件で、前年より19件増となった。請求金額は4億5749万円で、前年より4749万円増。いずれも過去最大の規模となった。
全国第3次一斉提訴も同日行われ、全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会(東京)によると、原告は35都道府県計約1800人で、消費者金融など約70社に総額約27億円の返還を請求した。
県内の過払い金一斉提訴は2002年から行われた。これまで請求額の約9割前後の割合で勝訴的和解が成立し、過去4回の請求で推計約7億
5000万円を取り戻している。
那覇市の女性(64)は1996年に50万円を借り入れ後、10年間支払いを続けた結果、過払い金は計100万円に上った。女性は「借りた負い目で請求しにくい面もあったが、勇気をもって請求した。同じ悩みを持つ人も一歩踏み出し、相談してほしい」と語った。そのほか、過払い金が計486万円に上る人もいるという。
利息制限法による100万円未満の貸付金利は年18%までだが、業者は刑罰対象とならない出資法の範囲内(年利29.1%以下)の貸付金利で債務支払いを請求してきた。政府は臨時国会で、出資法の上限金利(年29.2%)を利息制限法の水準(元本によって年15—20%)に引き下げ、中間の「グレーゾーン金利」を廃止する貸金業法案の成立を目指す。成立から約3年後に上限金利引き下げを図る。
(琉球新報) - 11月13日16時2分更新
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