2006年11月10日(金) 12時13分
<NHK放送命令>菅総務相が橋本会長に命令 批判や懸念も(毎日新聞)
菅義偉総務相は10日午前、NHKの橋本元一会長を総務省に呼び、短波ラジオ国際放送で拉致問題を重点的に放送するよう命令した。国が具体的なテーマを指定して放送を命じる初のケース。橋本氏は命令を受けた後、記者団に「報道機関として自主自立を基本に貫いていく」と語った。報道の自由との兼ね合いから与野党内にも批判や懸念が広がっており、命令規定を定める放送法の見直し論につながる可能性がある。
菅総務相は「北朝鮮による日本人拉致問題に留意すること」と記載された命令書を読み上げ、手渡した。これに対し、橋本氏は「放送の自由、編集権を堅持し今後も放送していく」と応じた。
これに先立ち、菅総務相は記者会見で「これまでも総務省局長名で要請してきたが、見えないところでやる行政指導は広がる危険性がある。法律に基づきオープンにやるべきだと判断した」と述べた。電波監理審議会が8日、命令を「適当」とする答申をまとめていた。【川上克己】
(毎日新聞) - 11月10日12時13分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061110-00000050-mai-soci