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不始末が露見しても、お灸（きゅう）を据えられても、一向に懲りない。〈もうこりた〉（忘己利他）というようすがさっぱり見えない。そんな話をきょうも書く◆今度は、損害保険大手６社の保険金不払いの話だ。医療保険など「第３分野」と呼ばれる保険商品の保険金不払いが過去５年間で４３６５件１２億２１００万円にのぼった◆加入の勧誘はにこにこ顔で勧めに勧めるが、いざ支払いとなると渋い顔で渋りに渋る。それがうわさだけでなかったことが昨年来、何度も報じられたが、またまたということだ◆先ごろ明らかになった自動車保険では無数に増えた特約で契約者も会社も気付かない支払い漏れの色合い？というが、今度は勝手な判断で無理な理由付けによる支払い拒否が多いようだ◆中耳炎の入院で保険請求したら、無関係の高血圧を契約前に告知していなかったからと不払いに、医師の診断書もなしに不払いになど。顧客軽視も甚だしく〈忘己利他〉の全く逆◆「保険をかける」は「危険に備え万全を期す」意味で使われてきた。が、それが今あやしくなっている。