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2006年10月31日(火) 21時02分

松下の食器洗い乾燥機で発火事故 15万台の部品交換へ朝日新聞

 松下電器産業は31日、01年5月から02年5月にかけて製造した卓上型の食器洗い乾燥機2機種で、使用中に発火事故が4件発生したと発表した。この2機種については使用中止を呼びかけ、無料で部品を交換する。対象は、東京ガスと大阪ガスから製造を受託した780台を含む15万7986台。発火事故のうち1件はぼやを起こしたが、けが人は出ていないという。

会見の冒頭、謝罪する松下電器産業の榎坂純二常務(左)ら=31日午後、大阪市北区で

発火原因を説明する松下電器の担当者=31日午後、大阪市北区で

 対象製品は、松下製の「NP—40SX1」「NP—40SX2」のほか、東京ガスブランドの「MA—D543A」と大阪ガスブランドの「115—1076」。

 発火の原因は、食器を乾燥させるときに温風を送り込むファンモーター。洗浄中に泡立ちすぎると、モーターがある底部に泡や水分が入り、モーターのコイルに傷がある場合はショートを繰り返すため、コイルの軸の樹脂が発火するという。

 事故は05年10月に和歌山県で起きたのを皮切りに、同年12月に東京都で、06年3月には愛知県で発生。松下は独自に原因を調べたが、特定できなかった。今年7月18日には福井県で、近くにあった冷蔵庫や台所の棚の一部が焼けるぼやを起こしたため、経済産業省所管の製品評価技術基盤機構(NITE)が調査に乗り出し、モーターが原因だと結論づけた。松下もNITEとほぼ同じ結論に達した。

 記者会見した松下の家電部門、ホームアプライアンス社の榎坂純二社長は「お客様に大変な迷惑をかけ、誠に申し訳ない」と謝罪した。発火の原因については、食器洗い乾燥機用ではない洗剤を使い、しかもコイルに傷がある場合だとして「複合要因が重なった結果」と強調したが、「設計の配慮が不十分だった」と開発段階でのミスを認めた。

 松下電器によると、家庭用食器洗い乾燥機の国内市場は、卓上型と組み込み型を合わせて年間約90万台で、松下はその約6割を押さえるトップメーカー。詳しい情報は、同社ホームページかフリーダイヤル(0120・871・227。24時間対応)へ。

http://www.asahi.com/life/update/1031/016.html