2006年10月30日(月) 21時33分
<消費者金融中間決算>大手3社、大幅赤字に…上場以来初(毎日新聞)
消費者金融大手のアコム、アイフル、プロミスの3社は30日、06年9月中間期連結決算の最終(当期)損益予想を下方修正し、大幅な赤字に陥ると発表した。3社が中間期で赤字になるのは上場以来初めて。利息制限法の上限金利(15〜20%)を超えるグレーゾーン金利の返還請求に備えて引当金を大幅に積み増し、特別損失として処理。その結果、当初予想で228億〜330億円だった最終黒字について、それぞれ1829億〜3151億円の下方修正に追い込まれた。
グレーゾーン金利に関しては、政府・与党の貸金業制度改革の関連法改正案で撤廃が決まっている。また、日本公認会計士協会は今月13日にまとめた新指針で将来の過払い返還請求に備えた引当金について、これまでの1年分から複数年分の一括計上などを要求。これを受けて、消費者金融会社も引当金の大幅な積み増しを決めた。
赤字額が最大になるのはアコムで、2821億円の最終赤字の見通し。経常利益は当初予想の564億円から600億円に引き上げた。当初は1年分の引当金を約570億円と見込んでいたが、今期の返還請求額が予想より増えたことから約700億円に修正。さらに、引当金を5年分計上することにした結果、計3575億円に膨らんだ。
アイフルは1795億円の最終赤字の見通し。経常利益も当初予想の423億円から281億円に引き下げた。引当金は約5年分を一括計上し、2281億円。プロミスは1594億円の最終赤字の見通し。経常利益も当初予想の399億円から153億円に引き下げた。引当金は約4年分を一括計上し、2144億円に膨らんだ。
一方、三洋信販も同日、06年9月中間期連結決算の業績予想を下方修正し、最終損益が当初の97億円の黒字予想から、337億円の赤字見通しになったと発表した。【野原大輔】
(毎日新聞) - 10月30日21時33分更新
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