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ソフトバンクモバイルの販売店には転入登録の遅れを知らせる張り紙が張られた=29日午後、東京・六本木で
契約手続きの順番待ちで込み合うソフトバンクモバイルの販売店=29日午後、東京・六本木で
同社は28日午後、システムの処理能力を超える申し込みがあったとして新規や機種変更などすべての契約業務を停止。滞留した申し込みの処理を進め、29日朝にはいったんシステムを復旧させたが、同社とドコモ、auとの間の乗り換え申し込みが多数あり、受け付けを続けるとシステムに負荷がかかり過ぎると判断して契約業務を止めた。
新規契約や自社内の機種変更は受け付けたが、他社との間の契約変更は同日中は停止。30日以降は他社と協議して対応を決めるという。処理能力の上限や土日の申込件数について、ソフトバンクは「公表していない」としている。
同社は持ち運び制開始前日の23日、自社の加入者間の通話料金などを無料にする、新たな定額料金制度の導入を突然発表。事前に情報が漏れるのを防ぐため、「社内でもほんの数人の幹部しか知らなかった。販売店や営業マンにも発表当日まで知らせなかった」(孫正義社長)という。その後も、定額で使えるメールの範囲を拡大したり、機種変更でも頭金なしで買えるようにしたりと、新サービスの発表を繰り返した。
意外性で利用者の関心を引くことを優先させた結果、販売店への周知や教育にかける時間は極めて短くなった。
29日午後、東京都内の直営店を訪れた女性客は「すでに一時間待ちだが、店員の説明も要領を得ない。客が殺到するのは予測できるはずで、ちゃんと準備してほしい」と不満そうに話した。
番号持ち運び制を使って携帯会社を乗り換えるには、利用中の会社から予約番号を受け取り、移転先の会社の販売店で予約番号を示して両社間で顧客情報を照合する必要がある。このため、同社のシステム障害は他社の業務にも支障をもたらした。日本の番号持ち運び制は、販売店での手続きが速ければ30分程度で済み、先行導入した諸外国より迅速で使い勝手がよいとされてきたが、出足からつまずいた。
ドコモとKDDIは29日、ソフトバンクに対し、システム障害の発生原因を明確にし、システムの早期回復と安定化に向けた抜本策を講じるよう申し入れた。
http://www.asahi.com/national/update/1029/TKY200610290200.html