2006年10月28日(土) 17時07分
治療写真ブログで公開 佐賀の祭り死者搬送病院理事長 苦情を受け削除(西日本新聞)
佐賀県伊万里市のけんか祭り「トンテントン」で死亡した男子高校生(17)が搬送された同市内の病院の理事長が、自ら加わった高校生の治療中の写真を、遺族に無断で理事長個人のブログ(日記風サイト)に掲載していたことが28日、分かった。ブログを見た人から「医師のモラルに反するのでは」と病院側に苦情があり、掲載から約4時間後に削除したという。
高校生は24日、重さ各約600キロの荒神輿(あらみこし)と団車(だんじり)を激突させて倒す「合戦」で団車の下敷きになり、同病院に運ばれたが、間もなく死亡した。
理事長によると、搬送直後から自ら撮影した写真のうち、蘇生(そせい)治療中の医療スタッフらを写した1枚を掲載。高校生の体は写っていなかった。祭りのあり方に疑問を投げかける文章も掲載していたという。
伊万里署によると、3日間の祭りの負傷者は30人に上り、脊椎(せきつい)損傷の重傷者もいた。
負傷者の搬送先の大半は同病院だったという。
理事長は「軽率と言われれば、そうかもしれず、おわびしたい。ただ命を失った悔しさや、あまりに負傷者が多く、今の祭りでは事故が再発するという思いがあった。祭り見直しへ提言のつもりだった」と話している。
=2006/10/28付 西日本新聞夕刊=
(西日本新聞) - 10月28日17時7分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061028-00000032-nnp-l41