悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2006年10月28日(土) 13時19分

ムハンマドの「首」オペラ、警備下で再上演へ ドイツ朝日新聞

 ドイツの有力オペラ劇場の一つ、ベルリン・ドイツオペラは27日、イスラム教徒の反発を恐れて中止したモーツァルトの「イドメネオ」を年内に再上演する方針を明らかにした。上演中止を決めたのは、預言者ムハンマドの切られた首を示す演出があったためだが、中止発表後に「過剰な自己規制」と強い批判が国内で相次ぎ、態度を一変させた。再上演では演出を修正せず、上演回数を減らしたり、聴衆の安全確保のための特別措置を講じたりするという。

 オペラはドイツ人のハンス・ノイエンフェルス氏演出によるもので、初演は03年。ムハンマドやキリスト、仏陀などの切り落とされた首をいすの上に置く奇抜な場面が「予測不能な危険がある」と懸念を呼んだ。

 オペラ側は9月末の中止発表後、イスラム教徒の意見を聞くなどした。「差し迫った危険はない」と当初の判断を翻したという。上演回数を当初計画の4回から2回に減らし、聴衆の持ち物チェックや劇場内外の警備強化を検討する。

 メルケル独首相は「恐怖心で白旗を掲げてはならない」とオペラの中止を批判。これを受けて、危険性を警告していた地元警察も警告解除をオペラ側に伝えた。

 国内イスラム社会の主要グループの一つ、独イスラム評議会幹部アリ・キチルカヤ氏は独メディアに「表現の自由を尊重する」とする一方、「(演出が)宗教的な気持ちを傷つけるのも事実」とし、内容に対する議論を深めるよう求めた。

http://www.asahi.com/culture/update/1028/012.html