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デリバティブ預金は、新生銀行が04年4月から個人向けに扱い始め、現在は地方銀行も含めて約20行が取り扱っている。中途解約は原則不可で、解約に応じる場合は違約金を取るが、預金者から「こんなに元本割れするとは思わなかった」という苦情が相次いでいる。
金融庁では監督局が新生銀に聞き取り調査を始めているが、検査局も各行への定期検査で重点項目に指定した。預金者にリスクの説明を十分にしているか、解約時の手続きを行内できちんと定めているかなどを調べる。
これまでの定期検査ですでに、解約について明確な行内基準がなく、支店によって解約に応じたり応じなかったりしていた銀行が見つかった。
新生銀も、朝日新聞の取材に対し、解約を強硬に迫った預金者に違約金なしで解約に応じた事例があったことを認めている。個人部門の最高執行責任者のジュリアス・ディアス氏は「すでに金融庁の指摘を受け、解約時の対応について行内統一基準をつくったため、同様の問題は起きていない」と説明する。
金融庁は今後、通常の定期預金の金利が大きく上昇すれば、デリバティブ預金の解約希望が増えるとみており、「預金者への説明が不十分なら、トラブルが多発しかねない」と警戒している。
銀行はデリバティブ預金に伴って、市場金利が将来高騰しても低金利で借りられる権利(オプション)を企業や金融機関に販売し、その収益の一部を預金金利に上乗せするとともに、一部は自行の決算に取引収益として計上している。
このため銀行業界では「部門収益を前年より落とさないためには、デリバティブ預金の新規獲得を減らしにくい」という見方がある。金融庁検査局は、目先の収益確保を狙う販売圧力になっていないか、関心を強めている。