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2006年10月23日(月) 20時26分

八王子の呉服店が顧客名義で借金、閉店読売新聞

被害39人、2億円

 八王子市内の呉服店が客から名義を借り、信販会社とローン契約を結んだまま閉店し、客が支払いを求められるケースが相次いでいる。呉服店の代理人弁護士などによると、被害者は八王子、立川、日野、福生市などに住む同店のなじみ客ばかり39人で、「名義貸し」による被害総額は約2億円。呉服店の男性店主には支払い能力はないといい、被害者が信販会社との話し合いを進めている。

 この呉服店は今年6月、弁護士を通じて名義を借りた客へ「自己破産申し立てをする」という通知書を送り、現在は営業していない。

 八王子市の70歳代の女性は昨年9月、店主から「絶対に迷惑はかけない」として架空のローンを組むように頼まれ、約40年の付き合いがあったことから信用し、印鑑や通帳を店主に貸したという。店主は昨年12月までに、女性が呉服などを購入したとして信販会社3社とローン契約を結んだ。金額は計約460万円だが、女性は商品を受け取っていない。

 今年5月までは毎月、女性の口座に店主から返済額に当たる額の振り込みがあったが、6月に通知書が届いた直後から振り込みは途絶え、自宅に信販会社から返済を求める電話や文書が届くようになった。女性は「店主とは長い付き合いで、親切な人なので信じていた」と話している。

 被害者らは、弁護士や消費者センターに相談をするなどして信販会社との話し合いを続けているが、具体的な解決策は浮かんでいないという。店主の代理人弁護士は「店主に支払い能力はなく、被害者と信販会社との話し合いがすべて終わり次第、自己破産申し立てをしたい」としている。

 都消費生活総合センターによると、過去4年半で名義貸しに関する相談は約1850件あり、呉服販売に関する相談は57件に上る。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyotama/news001.htm