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2006年10月23日(月) 14時48分

児童ポルノのDVD映像、「有害」指定関連誌に転載読売新聞

 東京都などから有害図書に指定された月刊誌「裏BUBKA」(昨年7月休刊)の元編集長が、警察から摘発を受けた児童ポルノのDVDの映像を同誌の関連誌に転載したとして、児童買春・児童ポルノ禁止法違反(製造)の疑いで、警視庁少年育成課に逮捕されていたことがわかった。

 関連誌には、「発禁映像収録」などと違法性を認識したとみられる宣伝文句が掲載されており、同課では、児童ポルノを直接撮影せず、転載の形で2次利用した場合でも、刑事責任を問えると判断した。発行元の「コアマガジン」(東京都豊島区)についても近く同容疑で書類送検する。

 逮捕されたのは、元同誌編集長の岡崎雅史容疑者(33)(6月15日付で退社)。同法には法人の刑事責任を問う規定があり、同課は、コアマガジンにもこの規定を適用することにした。違法画像の転載を巡り、出版社自体の刑事責任まで追及されるのは、極めて異例だ。

 調べによると、岡崎容疑者は2005年8月中旬〜9月中旬、休刊した「裏BUBKA」のDVD付き関連誌「裏BUBKA DVD」05年11月号を編集する際、小学生の女児や中学生の少女のわいせつ映像が収録されたDVDから、画像を複写して同誌に転載した疑い。転載された画像は一部を修整していたが、同課は、修整後の画像も児童ポルノにあたると判断した。

 このDVDを巡っては、大阪府警や神奈川県警などの合同捜査本部が、昨年2月から3月にかけ、制作者3人を児童福祉法違反容疑などで逮捕している。

 岡崎容疑者はこのDVDの制作者が逮捕された後の昨年4月ごろから、編集長を兼任していた隔月発売の「裏BUBKA DVD」の各号に、「発禁映像収録」などの宣伝文句で女児や少女の画像を掲載、各地の書店や直営書店などで売っていた。

 同課では、「警察が摘発したはずの児童ポルノを掲載している雑誌がある」との情報を受け、今年7月、「裏BUBKA」編集部や直営書店などを捜索、問題の11月号などを押収したうえで、今月9日、岡崎容疑者を逮捕した。岡崎容疑者は、「『問題の映像』とか『違法』といった内容の方が売り上げが上がると思った」などと供述しているという。

 2001年9月創刊の「裏BUBKA」は、わいせつ画像や振り込め詐欺の手口などの記事を売りものにしていた。東京都や神奈川県などの自治体は発売のたびに内容を確認し、ほとんどを有害図書に指定していた。関連誌の「裏BUBKA DVD」も、わいせつ行為の映像などを掲載していたが、06年9月号を最後に休刊している。

 元編集長の逮捕について、コアマガジン制作課は「まだ捜査中なのでコメントは差し控えたい」としている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061023i304.htm?from=main3