2006年10月22日(日) 19時27分
MNPサービスの利用意向者が激減(ITmediaエンタープライズ)
写真:ITmedia
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アップデイトのMMD研究所は10月20日、番号ポータビリティー(MNP)に関する意識調査の結果を発表した。MMD研究所の協賛会社であるstratationが運営する無料ホームページ作成サービス「00HPメイカー」で、モバイルユーザーを対象にアンケートを実施した結果をまとめたもので、有効回答数は6325人。
同調査によれば、今回の調査でのMNP利用予定者は全体の3.4パーセント。MNPサービスの開始が近づくにつれ、利用意向が低下していることが分かった。
またMNPサービス利用予定者の割合は、現NTTドコモユーザーで3.2パーセント、現auユーザーで2.8パーセント、現ソフトバンクモバイルユーザーで8.4パーセントとなっている。
これらの利用予定者に「どの携帯キャリアに乗り換えるか」をきいたところ、現ドコモユーザーでは77パーセントがau、23パーセントがソフトバンクモバイル、現auユーザーでは75.7パーセントがドコモ、24.3パーセントがソフトバンクモバイル、ソフトバンクモバイルユーザーでは23.4パーセントがドコモ、76.6パーセントがauと回答した。
同調査の結果から、MNPサービス開始後のシェアを予測すると、現状のドコモが55パーセント、auが28パーセント、ソフトバンクモバイルが19パーセントという割合は、それぞれ56パーセント、35パーセント、9パーセントとなる可能性がある。ドコモがほぼ現状を維持する一方で、auがシェアを大幅に伸ばし、ソフトバンクモバイルのシェアが大幅に減少することになり、ソフトバンクモバイルはMNP商戦で厳しい戦いを強いられるものと予測されている。
なお、MNPを利用する意向のないユーザーに、その理由をきいたところ、現ドコモユーザーでは67.4パーセントが「今の携帯に満足」、41.6パーセントが「変えるのは面倒」、30.2パーセントが「メールアドレスを教えるのが面倒」などと回答している。
現auユーザーでは、71.5パーセントが「今の携帯に満足」、33.2パーセントが「変えるのは面倒」、23.2パーセントが「メールアドレスを教えるのが面倒」、現ソフトバンクモバイルユーザーでは、46.6パーセントが「変えるのは面倒」、46.4パーセントが「今の携帯に満足」、31.3パーセントが「メールアドレスを教えるのが面倒」という回答となった。
また同日、マクロミルも番号ポータビリティーの利用意向に関する調査結果を発表している。調査は10月17日と18日に実施されたもので、有効回答数は1030人。
同調査によれば、MNP制度を利用したキャリア変更の意向をきいたところ、「キャリアを変更したい (既に申し込んでいる)」と回答した人は7パーセント。これに対し、「変更したいと思わない」が63パーセント、「分からない」は30パーセントという結果となり、変更意向が10ポイント以上低下、「分からない」が10ポイント以上増加していることが分かった。
「キャリアを変更したいと思わない」「現時点では分からない」と回答している9割の回答者に、キャリア変更を積極的に考えない理由をたずねたところ、トップは61パーセントの「現在のキャリアに満足している」となった。そのほか、50パーセントが「変更には手数料がかかる」、48パーセントが「メールアドレスが引き継げない」、46パーセントが「手続きが面倒」、42パーセントが「料金割引サービスが引き継げない」と回答している。
アップデイトおよびマクロミルの調査は共に、サービス開始を目前にしたMNP制度の利用意向は現象の傾向にあることを示しており、その主な理由は、現在のキャリアへの満足度の高さとともに、「面倒」という要因にあることが明らかになった。
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/mobile/
(ITmediaエンタープライズ) - 10月22日19時27分更新
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