2006年10月21日(土) 10時24分

住宅全焼、５遺体発見　福岡・豊前（朝日新聞）

　２１日午前５時半ごろ、福岡県豊前（ぶぜん）市市丸のプロパンガス販売業、東（ひがし）陽一郎さん（６９）方から出火、木造２階建て住宅２２８平方メートルが全焼し、約１時間後に鎮火した。焼け跡から幼児２人を含む計５人の遺体が見つかり、豊前署が身元の確認を急いでいる。

　調べでは、東さん方は２世帯の１０人家族。出火当時、東さんは関東地方へ旅行するため午前４時ごろに自宅を出て福岡空港に向かっていた。残り９人が自宅にいて、うち東さんの妻玉喜さん（６７）、母アサ子さん（９２）、同居している娘婿の会社員江口慎二さん（３７）、江口さんの三男莉記（りき）ちゃん（３）、次女小梨伽（さりか）ちゃん（２）の５人が行方不明になっている。

　１階から成人女性の２遺体、２階から成人男性の１遺体と子どもの２遺体が見つかった。１階の玄関脇のアサ子さんの部屋が最も激しく燃えているという。

　江口さんの妻晴美さん（３８）、長男祐輝君（９）、長女利奈ちゃん（７）、次男大祐ちゃん（５）は無事。大祐ちゃんは足に軽いやけどを負って病院に運ばれた。

　豊前署によると、出火当時、１階にアサ子さんと玉喜さん、祐輝君、利奈ちゃん、大祐ちゃんの５人、２階に江口さん夫婦と莉記ちゃん、小梨伽ちゃんの４人が寝ていたという。玉喜さんは大祐ちゃんの手を引いて外に避難していた姿が目撃されており、ほかにも子どもら家族が取り残されていたため、燃え上がる家の中に戻ったらしい。

　現場はＪＲ日豊線宇島駅から南東に約２．４キロの田園地帯。

http://www.asahi.com/national/update/1021/TKY200610210080.html