2006年10月20日(金) 23時10分

「命担保」クレジット契約９２万件　信販８社に２９億円（朝日新聞）

　クレジット契約に伴い、信販会社を受取人にした団体信用生命保険に契約していた件数が全国で９２万５９５６件に上り、計２９億１１３５万円の保険金を信販会社が受け取っていたことが２０日、経済産業省が発表した緊急調査で分かった。実際に保険金が支払われた１７５３件のうち１６３件（９．３％）は、自殺が原因だったという。

　調査は、全国の信販会社４１社に９月末現在の契約状況の報告を求める形で実施した。４１社のうち団体信用生命保険付きのクレジット契約を結んでいたのは８社。返済額が高額な住宅リフォームに伴う契約が多く、８社合計の保険金額は８社の信用供与残高の約１２％にあたる１兆２３２７億円に上った。

　悪質な訪問販売業者らが契約者に十分説明しないまま生命保険を契約させ、「命を担保」に高額なサービスや商品を売りつける事件が相次いで表面化しているため、経産省は同日、信販会社に説明の徹底を求める通達を出した。訪問販売業者に対しても、年内に特定商取引法の省令を改正し、生命保険について十分な説明をしなかった訪問販売業者を業務改善指示などの行政処分の対象とするようにする。

http://www.asahi.com/national/update/1020/TKY200610200404.html