2006年10月17日(火) 18時05分
「いじめ」校長に話す 福岡中2男子自殺で同級生(産経新聞)
福岡県筑前町の町立三輪中学校2年の男子生徒(13)がいじめを苦に自殺した問題で、同校の合谷智校長が生徒の自殺後の調査で、いじめについて詳しく知る同級生から実態を聴いていることが17日、分かった。男子生徒の父親(40)が明らかにした。
父親によると、両親もその同級生からどのようないじめがあったかを知らされたという。
両親は16日夜に訪れた合谷校長に「同級生がすべてを校長先生に話していますね」と尋ねると、合谷校長はその事実を認めた上で、「まだ調査をしているので、詳しく判明すればお伝えする」と答えた。
福岡県警朝倉署も遺族や教諭、同級生からの事情聴取や、生徒の携帯電話に残ったメールの分析などを行い、生徒が自殺に至った詳しい経緯を調べ始めた。
一方、学校側は16日に全校生徒を対象に、今後、教職員に期待することを聞く無記名のアンケートを実施。アンケート自体は男子生徒の両親が希望したものだったが、父親は「先生の悪いところ、先生がいじめをやっているかを聞いてほしかった。内容がお願いしていたものと違う」と話したうえで、「自分たちのうみを出してほしかった。すべての先生にそれを認めて受け止めてほしい」と憤った。
■いじめ現地調査 文科省職員派遣 全国教委に結果周知
北海道、福岡県の児童・生徒がいじめを苦に自殺した問題で、文科省は、地方教育行政法に基づいた緊急の立ち入り調査を実施するため、17日午後に北海道滝川市教委、18日午前に福岡県教委に職員を派遣する。さらに、近く全国の都道府県と政令市の教委の課長クラスを招集し、調査結果を周知徹底させる方針。
伊吹文明文部科学相は17日、「福岡県は、教諭としての基本的資質に問題があり、いじめの引き金になっている。つらい立場を守るべき人が役割を果たせないのは誠に遺憾だ」と述べた。
(産経新聞) - 10月17日18時5分更新
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