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2006年10月07日(土) 03時01分

がんの悩みHPで相談、静岡の病院が12月から開始読売新聞

 静岡県長泉町の静岡県立静岡がんセンター(山口健総長)は、ホームページ上でがん治療の悩みや疑問についての無料相談を受け付ける「WEB版がんよろず相談」を12月にも開設する。

 同センターは2002年9月の開院と同時に、専任の医療ソーシャルワーカーによる「がんよろず相談」を開設した。面談と電話で患者の悩みを聞き、個別の事情に応じた解決法をアドバイスするもので、年間相談件数は1万件を超える。

 WEB版相談も、医療ソーシャルワーカーが回答する。患者が相談を匿名で書き込むと、解決法をネット上に掲載し、誰でも閲覧できるようにする。相談内容や回答はデータベースとして集積、類似内容を検索できるシステムにし、患者だけでなく、医療関係者らも活用できるようにする。

 厚生労働省が03年、全国のがん患者約7800人から集めた記入式アンケートでは、心の悩みや漠然とした不安感を訴える内容が半数に上ったが、同センターのよろず相談では、心理面の相談は2・4%と少なかった。同センターは「がん患者には人に言えない悩みも多い。匿名のネット上で思いを打ち明けてもらうことも、がん診療の向上につながる」と説明する。

 WEB版相談は、同センターのホームページ(http://www.scchr.jp/)内に専門のコーナーを設ける。

 WEB版相談は、今後5年間で段階的にシステムを完成させる予定。年間の事業費1250万円のうち、財団法人「正力厚生会」(理事長=水上健也・読売新聞グループ本社議長)は今年度、800万円を助成した。

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20061007i501.htm