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県警捜査費の関連文書について市民オンブズマン高知のメンバーが非開示処分の取り消しを求めた訴訟の控訴審判決で29日、高松高裁は原告側の主張を採り入れ、県警の控訴は棄却した。公益性が非開示による利益に優越するとの考え方を一審よりさらに踏み込んで認め、「勝訴」した原告側は会見で、さらに追及する構えを見せた。
判決後、原告の田所弁蒔さんは「全国的にも1歩も2歩も前に進んだ判決」と評価。県警独自の調査で「今後の協力が得られなくなる恐れがある」と県警が調査をしなかった捜査協力者への面接調査を改めて求めるなどとした。
控訴審判決は、県監査委員の特別監査結果も引用し、「当時、県警全体で組織的不正経理に対する疑惑が存在していた」と指摘。県警が今月20日に公表した独自の調査結果報告書で「私的流用や『プール金』などの存在は認められなかった」などと組織的かかわりを否定した立場とのズレがきわだった。
原告側が求めた非開示処分の取り消しに関しては、一審で命じた県警捜査1課以外に、同2課、暴力団対策課についても命令。支出時期も、一審は、仙台地裁が03年1月に初めて月ごとの額について命じた判決を踏襲したが、高松高裁は日付まで開示すべきだとした。
判決について、鈴木基久・県警本部長は「私どもの主張が認められなかったのは大変残念」と話した。内容をまだ熟読していないとした上で「結審時期が早く、判決は県警が内部調査(9月20日発表)を出す前の話だと思う」とし、「内部調査に自信を持っている。今後、調査方法を変えるつもりもない」「内容を精査した上で、対応を考えたい」と応じた。
奴田原(ぬたはら)訂(ただし)・県代表監査委員は「高裁の判断に対するコメントは控えたい」としつつ、「監査結果は確信を持って出してある」とし、「県警は真摯(しんし)に判決に従ってほしい」と述べた。
http://mytown.asahi.com/kochi/news.php?k_id=40000000609300003