2006年09月29日(金) 16時15分
ソニー、パソコン用リチウムイオン電池を全世界でリコール(産経新聞)
【ワシントン=渡辺浩生】ソニーは28日、ノート型パソコンなどに搭載された同社製リチウムイオン電池に過熱・発火の恐れがあるとして、リコール(回収・無償交換)に着手すると発表した。被害拡大を食い止めるため全世界でのリコールに乗り出すが、台数、コストは空前の規模に達するとみられ、ソニーブランドの信頼に傷がつくのは避けられない事態となった。
ソニー製電池をめぐっては米デル、アップルコンピュータが8月、590万台に上るリコールを開始。この日も、ビジネスマンに人気のノート型パソコン「シンクパッド」を販売する中国の聯想(レノボ)グループが52万6000台のリコールを開始したばかり。
ソニーは過熱・発火の原因調査を続けてきたが電解液の漏出を防ぐ部品シール・キャップの溶接の不具合で、液の漏出により過熱を招く可能性があることが分かった。
米国では、航空機に持ち込まれたノート型パソコンが、飛行中に発火する事故が相次ぐなど波紋が広がっている。ソニーは、パソコンのシステム上の影響を受けた可能性があるとして、メーカー側の原因も指摘してきたが、多数のメーカーに被害が広がったことで、ソニー側の技術的欠陥が浮き彫りになった。
一方、回収対象のシンクパッドは2005年2月から今年9月までに販売されたT、R、Xの各シリーズ。
(産経新聞) - 9月29日16時15分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060929-00000009-san-bus_all