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テレビ朝日(東京都港区)が、下請けの番組制作会社に架空発注を繰り返して経費を水増ししていたとして、2005年3月期までの3年間に、計約1億3000万円の所得隠しを東京国税局から指摘されていたことが分かった。
架空発注はテレビ朝日の編成制作局のチーフ・プロデューサー(59)が主導、同プロデューサーは架空発注先にした制作会社に私的な飲食費を支払ってもらっていた。
同国税局はテレビ朝日に対し、法人税、重加算税を含め約5000万円を追徴課税(更正処分)した。
テレビ朝日は28日、会見し、こうした事実を明らかにするとともに、就業規則に違反したとしてこのプロデューサーを29日付で懲戒解雇、広瀬道貞会長と君和田正夫社長らを減俸などの処分にすると発表した。
架空発注を繰り返していたのは、バラエティー番組担当のチーフ・プロデューサー。同プロデューサーは、未解決事件の情報提供を呼びかける「奇跡の扉 TVのチカラ」などの人気番組を手掛けていた。
関係者などによると、同プロデューサーは数年前から、数社の番組制作会社に仕事を発注したかのように装って制作費を払っていた。
一方、制作会社側は架空の外注費を計上し、資金を捻出(ねんしゅつ)。同プロデューサーと制作会社幹部らが東京・銀座の高級クラブなどで飲食した際、その資金を支払いに充てていた。
制作会社への架空発注は、テレビ朝日内部の決裁を経ていた。同国税局は、架空発注分は経費と認めず、本来は収入に計上すべきだったと判断、テレビ朝日に課税したとみられる。制作会社2社も、計約3億円の所得隠しを指摘されたという。
テレビ朝日の話「今回の事態を重く受け止め、再発防止策を実施する」