2006年09月27日(水) 23時15分
<飲酒事故賠償>今も意識不明 3億円支払い命じる 千葉(毎日新聞)
千葉県成田市の国道で01年、酒気帯び運転の乗用車にはねられ、現在も意識不明の同市の元郵便局員、根本健宏さん(42)の家族らが、加害者の榎本裕明受刑者(34)=業務上過失傷害罪などで懲役2年4月=に介護費など約4億4000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が27日、千葉地裁佐倉支部であった。溝口理佳裁判官は「酒気帯びで前方注視を怠るなど著しい過失があった」などとして約3億円の支払いを命じた。
判決によると榎本受刑者は01年10月4日午前3時ごろ、酒気帯び運転して対向車線にはみ出し、知人の車を誘導中の根本さんをはねた。根本さんは今も意識不明。判決は介護費約1億3400万円を含む損害認定額から、保険会社などが払った額を引いて支払いを命じた。
事故で県警成田署は、榎本受刑者を書類送検。根本さんの家族から捜査内容と目撃者証言の違いなどの指摘を受け、地検は実況見分やり直しなどを指示し、榎本受刑者を03年に在宅起訴。05年3月に東京高裁で有罪が確定し、収監された。
根本さんの父宏一さん(67)は「つらい思いは私たちだけでたくさん」と、飲酒運転根絶を訴えた。【柳澤一男】
(毎日新聞) - 9月27日23時15分更新
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