2006年09月25日(月) 19時30分
NTT東、ひかり電話の通信障害原因を特定。23日にソフトウェア修正を実施(impress Watch)
NTT東日本は、9月19日から21日にかけて発生したIP電話サービス「ひかり電話」の通信障害の原因を特定し、対策を実施したと発表した。同社では、通信障害期間中にサービスが利用しにくかったことから、基本料金から日割り計算で3日分を差し引くことを明らかにした。
9月19日に発生した輻輳は、ひかり電話ビジネスタイプの呼制御サーバーにおける不具合が原因。NTT東日本によれば、1つの電話番号で複数のゲートウェイ機器をまたがって着信させるオプション機能「複数ゲートウェイスリップ機能」で、高負荷時にソフトウェアの検索処理遅延が発生し、これが原因となって呼制御サーバー、中継系呼制御サーバーで輻輳が発生したという。
また、9月20日の通信障害に関しては、前日の輻輳が回復した際に中継系呼制御サーバーに不要な情報が残留していたことから、再び輻輳が発生したとしている。9月21日は、原因が判明するまでの措置として、当該サーバーの負荷監視や一部通話制御を実施し、16時53分以降は通常通りひかり電話の利用が可能になった。
19日の呼制御サーバーにおけるソフトウェア不具合に関しては、23日に同様のソフトウェアを利用する全サーバーを対象に高負荷時でも高速に呼処理が可能になるよう修正を実施。これにより、処理遅延が発生する呼数が秒間10コール程度から、秒間100コール以上へと検索機能が改善された。
20日の輻輳に関しては、中継系呼制御サーバーのソフトウェア全体を初期化したことで対処が完了。なお、この間の緊急対処として当該サーバー負荷軽減を目的に、他のサーバーへ回線の収容替えが実施された。
NTT東日本では23日までに実施した対策によって、ひかり電話の安定した運用を維持していると発表。今後も設備増設工事の前倒しなどを行ない、信頼性の向上と故障対応の迅速化に取り組むとしている。
なお、一連の通信障害で影響を受けたユーザー数は、各日ともにひかり電話を利用する約80万加入。申告件数は、9月19日が約13,000件、20日が約19,500件、21日が約10,000件で、19日から22日までの合計は約45,000件。
■ URL
ニュースリリース
http://www.ntt-east.co.jp/release/0609/060925a.html
関連記事:「ひかり電話」通信障害の原因は、処理増加に伴うソフトウェア不具合[INTERNET Watch]
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/09/22/13381.html
■ 関連記事
・ NTT東日本、ひかり電話の通話規制を解除
(村松健至)
2006/09/25 16:39
(impress Watch) - 9月25日19時30分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060925-00000016-imp-sci