2006年09月22日(金) 13時02分

架空請求詐欺：役所文書を装い、封筒で“督促状”　伊賀地域で急増　／三重（毎日新聞）

　身に覚えのない買い物代金の請求をされる架空請求詐欺で、役所からの文書を装って、封筒に入れた“督促状”を送りつける新たな手口が伊賀地域で頻発している。名張市市民情報相談センターや名張署には、８、９月だけで２５件の相談が寄せられた。名張署などは「心配なら相談に来てほしい」と注意を呼び掛けている。
　“督促状”は「重要通達在中」と朱書きされた茶封筒で届く。Ａ４判の文書が入っており、「特定商取引料金」が未納になっているとして訴訟が起こされていることを通知。「このまま連絡なき場合、被告の給料及び動産物、不動産物の差し押さえを裁判所執行官立ち会いのもと強制執行手続きを行う」とし、３日以内に電話をするよう求めている。差出人は「東京管理事務局」となっているが、裁判所や法務局といった公的機関を装っているとみられる。
　はがきの“督促状”が送り付けられるケースは２、３年前から全国各地で発生。だが、封筒での架空請求は今年に入ってからで、名張署警務課のまとめでは、１〜７月は２〜０件の相談件数だったが、８月は１３件、９月も１０件と急増した。市民情報相談センターにも８月に２件の相談があった。実際に現金を振り込んでしまう被害は今のところ発生していないという。
　同センターは「封筒に入れて信用させようとしている手口だ」として、相談窓口を書いたパンフレットを作って注意を呼び掛けている。【熊谷豪】
〔伊賀版〕

９月２２日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060922-00000165-mailo-l24