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「悪者が分かったので、徹底的に対決していくべきだ」
20日夜、安倍氏の携帯にこんなメールが入った。同氏を支持する中堅・若手の「再チャレンジ支援議連」のメンバーからだった。
総裁選の最中、安倍氏が来年夏の参院選の候補者差し替えなどに言及したため、青木氏は「発言には気を付けてほしい」と不満を爆発。これが、議員票の大幅減につながったと分析したのだ。
現に、同派幹部の片山虎之助参院幹事長(71)は「若干の影響はあったと思う。無用な混乱はあった」といい、別の同派議員も「当初は安倍支持だったが、麻生氏に投票した」と暴露した。
青木氏は早大時代に竹下登元首相の選挙を手伝い、そのまま「城代家老」と呼ばれる地元秘書に。県会議員を経て、昭和62年に参院議員に初当選。その後も「竹下の黒子」として影響力を蓄えてきた。
平成12年に竹下氏が急逝した後は、東京・永田町のTBRビルにある個人事務所を金庫(=金脈)ごと引き継いだ。大きな革張りのソファに座り、真正面の国会議事堂を見つめながら愛飲のチェリーをくゆらす姿は「参院のドン」の雰囲気十分である。
ことごとく派閥の意向を無視してきた小泉純一郎首相(64)でさえ、青木氏率いる参院は「聖域」として配慮、組閣などの人事推薦権を容認していた。
今回の議員票は「参院には触れるな」という“ドンの警告”ともいえそうだが、安倍陣営の中には「協力しなかったんだから、参院津島派には厳しい姿勢で(党役員や閣僚人事に)臨めばいい」と息巻く者も。
当の安倍氏も20日夕、テレビの報道番組で参院選の候補者差し替えについて聞かれ、「今の時点でベストの人を選んでいると思うが、新執行部ができた段階でよく点検し、態勢が整っていないなら見直すこともあり得る」と語り、簡単には引き下がらない可能性も示唆した。
このまま、安倍Vs青木の遺恨戦争に突入するのか。政治評論家の小林吉弥氏はこう分析する。
「安倍氏の最大の使命は、来年の参院選で小沢民主党に勝つこと。青木氏や参院津島派を『抵抗勢力』に仕立てることは得策ではない。青木氏も勝ち目のない候補者1人、2人を差し替えることは了承するだろうから、双方大人の対応をするのではないか」
ZAKZAK 2006/09/21