2006年09月17日(日) 20時07分
<年金調査>「近い将来破たん」59%に 40代不信感強い(毎日新聞)
毎日新聞が実施した全国世論調査(面接方式、今月1〜3日)で、国の年金制度について聞いたところ、「近い将来破たんすると思う」と答えた人が59%に上った。年代別では、既に年金を受け取っている70代以上は37%と比較的少なかったが、40代は77%に達し、現役世代が公的年金に強い不信感を抱いている実態を裏付けた。「破たんするとは思わない」と回答したのは、全体の39%だった。
年金制度を維持する方策については、「給付水準をカットし、現役世代の負担は増やさない」が40%で最多。ただ年代別にみると、20、30代は47%だったのに対し、60代は32%、70代以上も34%で、世代間の違いが浮き彫りとなった。「現役世代の負担を引き上げ、給付水準を維持する」(全体で27%)は、70代以上が34%だった半面、20、30代はそれぞれ24%、21%だった。
一方、公的年金にどの程度頼りたいかとの問いには、38%が「公的年金を中心に、貯蓄や民間保険で補う」と答え、「全面的に頼りたい」も36%だった。40代も52%が「公的年金中心」で、不信を持ちながらも公的年金に頼らざるを得ない厳しい現実をうかがわせた。
消費税を社会保障目的税化して引き上げ、年金財源に回すことの是非は、「反対」が53%で「賛成」の43%を上回った。男性は賛成が50%だったのに対し、女性は37%。年代別では、60代の52%、70代以上の50%が「賛成」と答えたが、他方、若い世代ほど反対が増え、20代の「賛成」は32%にとどまった。支持政党別では、自民支持層は53%が賛成したが、公明党は45%と与党内での温度差も表れた。【吉田啓志】
(毎日新聞) - 9月17日20時7分更新
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